D・カーネギーの不滅のノウハウがまとめられた人間関係の原則が身に付く名著です。
パート1では、人を動かす黄金律や何時間でも相手に話を聞いてもらえる方法、常に人を動かす方法等を紹介していきます。
こんな方におすすめ
- 人を動かす黄金律
- 何時間でも相手に話を聞いてもらう方法
- 常に人を動かす方法
こうすれば必ず人は動く<パート1>黄金律 D・カーネギー【感想】
さっそく、こうすれば必ず人は動く<パート1>の成功ノウハウを順に順に紹介していきます。
ポイント
成功ノウハウその1:心から非を認めて人を動かす
成功ノウハウその2:涙をのんで人を動かす
成功ノウハウその3:黄金律で人を動かす
成功ノウハウその4:相手の興味に密着して人を動かす
成功ノウハウその5:他人を思いどおりにしようとで人を動かす
成功ノウハウその6:四十五越え協議会のルールに従って人を動かす
成功ノウハウその7:小犬は常に人を動かす
①人を非難する前にしておくべき心の手続き(成功ノウハウその1~2)
成功ノウハウその1 心から非を認めて人を動かす
ストーリー1
交通違反をしたウォルターが、非を認めたあと、裁判官に裁判所で言われたことは罰ではなく執行猶予だった。
自分に非がある時は素直に認めて、相手に対してその姿勢を示すことが、結果的に良い方向にまとまっていくということです。
仕事でも「あっ、やっちゃった」と失敗に気づいた時なども、あれこれ他の方法を考えるよりも、早めに謝罪して、上司やお客様に報告した方が、問題解決が早いケースけっこうありますよね。
成功ノウハウその1のポイント
どのような状況であれ、間違いを犯したときには、それを素早く、十分に、心から認めるということがいちばん賢明である。
成功ノウハウその2 涙をのんで人を動かす
ストーリー2
ゲティスバーグでの戦闘で、エイブラハム・リンカーンの命令に従わず敗北したリー将軍への対応は、非難ではなかった。
相手の非を非難しても、何も生み出しませんよね。
相手の自分に対する嫌な感情が増幅するだけ。
それでは相手を動かすことはできないということですね。
成功ノウハウその2のポイント
2つのモットー。①「自ら裁かれることを欲しないならば、人を裁くことなかれ」②「誰に対しても悪意を抱かず、すべての人を慈しむ」⇒「どんなに人が間違っていると思えても、人を悪しざまに非難してはならない。人を非難する前に、まず自分自身を正すこと」
②あたり前のことをあたり前にして成功する方(成功ノウハウその3)
相手の立場になって人を動かす
ストーリー3
毎日三度の食事を考える大変さに悩むオリバー夫人の悩みに対してメニューを作成して、食料品を扱うグレゴリーの収入が倍増した。
意外と当たり前すぎることが、なかなかできなかったり、当たり前のことができると成功するパターンって多いのではないでしょうか。
相手の悩み、不安を知り、それを解消するメニューを提供できる。
これだけで立派なビジネスになります。
ストーリー3のポイント
相手への関心が持てるようになり、この本のノウハウを活用することで、収入が倍増する。
成功ノウハウその3 黄金律で人を動かす
ストーリー4
年棒100万ドルを稼いだ経営者チャールズ・スワップが製鉄所の「禁煙」の標識の真下で喫煙する数人の従業員に、「禁煙」のことは一言も言わずに、従業員のきれいなマリーゴールドの花壇の話をして、葉巻をあげて、表で吸うように促した話。
D・カーネギーの黄金律はズバリ「自分が扱ってもらいたいように、人を扱う」です。
子育て、仕事、人材育成の分野でもこの黄金律に基づかないで人を動かそうとすることは難しい。
例えば、子育てでは親が子供に「勉強しなさい」と繰り返し言っても、子供はただ嫌だ嫌だとただなるだけです。
仕事でも、上司が部下に主体的に仕事に取り組む姿勢を身につけさせようしたい時は、この黄金律に従う必要があるということです。
成功ノウハウ3のポイント
「黄金律」(自分が扱ってもらいたいように、人を扱う)を用いる。
その人自身の過ちに気づかせなければならないならば、その人の感情を傷つけないように、上手に、思いやりをもって行うこと。その人の面目が保たれるようにすること。
③誰もあなたには関心がない(成功ノウハウその4)
怖いときは怖いと相手にはっきり言って人を動かす
ストーリー5
恐怖心に悩まされ続けてきた2人の若いご婦人、人と会う約束があると、胃がムカムカして気持ちが悪くなる。
ストーリー5のポイント
【処方箋 4つの指針で人を動かす】
①胸を張って、自分は強い人間だという考えを体を使って表現すること(自分を内気で引っ込み事案な人間だと思うことをやめる)。
②勇気の思いを心に抱いて、勇気があるように振る舞えば、次第に勇気が自分のものになっていく(失敗などありえないというふうに振る舞う)。
③他人もあなたと同様に自分のことしか考えていない(自分のことを考えるのをストップして、ほかの人に関心を向けてみる)。
④自分が怖いと思ったらそのとおりのことを相手に言うこと。
成功ノウハウその4 相手の興味に密着して人を動かす
ストーリー6
高級椅子製造販売会社の社長ジェームズと有名なコダック社のイーストマンの面談が5分のはずが、4時間になり、数週間後に9万ドル相当の椅子の注文につながった。
成功ノウハウその4のポイント
自分がいかに素晴らしいかということを語ることをやめて、相手の良い点を心から誉めたたえる。
人にモノを売りたいと思うなら、相手の興味、関心に密着して、そこから売りたいモノの説明をすることが必要です。
自分や自分が売りたいモノがいかに素晴らしいかを長々と説明するよりも、相手の興味関心にスポットを当て説明し、相手にとって良い点を心か伝えることです。
参考
「人間性の最も深い所にある動機は、認められたいという強い願望である」ハーバード大学のウィリアム・ジェームズ教授
「相手のことについて話をすれば、その人は何時間でも話を聞いてくれる」ベンジャミン・ディズレリー元英国首相
④愚かなことで人を動かせば、破滅しかない(成功ノウハウその5)
とっておきの面接テクニックを活用して人を動かす
参考
忘れないでいただきたいのは、採用する側として、私は、一つのこと、たった一つのことにしか興味がないんだということなんです。それは、あなたが私に対して何ができるのか、ということなんです。ところが今までのところ、あなたはそれについて、まだ一言も言っていないでしょう。
面接の7つのルール
ルール1:会社を訪問する前に言うべきことをきちんと整理しておき、面接担当マネジャーのほうから、あなたの言うべきことを聞き出すようには、させないこと。あなたのほうから進んで、簡潔明瞭に述べること。
ルール2:面接は短めに切り上げること。
ルール3:大言壮語をはいたり、自慢をしたり、見栄を張ったりしいないこと。自分自身を誠実に出すことが大切。前職をクビになったのなら、それを隠そうとせずに、認めること。自分に非があった場合には、それも認めること。
ルール4:打ちひしがれたような態度で面接会場に入ってはならない。たとえ気持ちがめげていても、それを表に出さないこと。雇用者としては、前途有望で積極的でヤル気のある人材を求めているのであり、気力の萎えたような人ははじめからダメ。
ルール5:できるだけふさわしい服装をすること。髪はとかし、ヒゲも剃って、服はよくプレスしたものを着用し、爪もきれいにしておくこと。
ルール6:面接の直後、その面接担当マネジャーに面接の時間をとってもらったことに対して、礼状を出しておくこと。
ルール7:初めての面接で職が得られなかった場合には、もう一度面接担当マネジャーに会いに行く。自分のことに関しても継続した努力の期待できないような人物であれば、会社としては、そのような人からは会社のことに関しても継続的努力は期待できないのではないかと思ってしまう。
面接でのキーポイントを一言で言うと、『私はあなたに対して何ができるか』を伝えることです。
その軸がズレてしまうと、印象が薄くなって、ボヤケテしまいます。
成功ノウハウその5 他人を思いどおりにしようとしないで人を動かす
ストーリー7
タイムズスクウェアの地下鉄での夫婦の口喧嘩の話。相手の優しさや、愛情を欲しがっているのに、お互いの人生でいちばん欲しいと思っているその愛を、完全に打ち壊すようなことをしてしまっている。
成功ノウハウその5のポイント
うるさい小言は言わないこと!小さなあら捜しをしないこと!人を自分の思いどおりにしようとせずに、人それぞれの幸福を、尊重しようではありませんか!
⑤年齢は付加価値である とればとるほど価値は増す(成功ノウハウその6)
成功ノウハウその6 四十越え協議会のルールに従って人を動かす
ストーリー8
過去7年間継続的な職についたことがない、機会工として30年のキャリアがある48歳のリーストさんの職探しの話。
40歳以上の人は、若い人の持っていない、年を重ねることによって培われる判断力、信頼性、経験、知識、を持っています。
これを忘れてはいけません。損してしまいます。
むしろ、これらの積み重ねてきたもので、若い人と差別化して、圧倒的な価値を確信した方が得です。
参考
それから、40歳以上のすべての皆さんに申し上げたいことがあるんですが、大切なことは常に確信を胸に秘めているということなんです。あなたは、若い人の持っていない偉大な、貴重な資質を持っているんです。それが、年をとることによってのみ培われる判断力、信頼性、そして経験であるいう確信を、どうか失わないでいただいきたいと思います。
成功ノウハウその6のポイント
【四十越え協議会の4つのルール】
ルール1:求職活動で人と会うときには、打ちのめされたような雰囲気で行ってはならない。
ルール2:自分に与えられた仕事を遂行するあなたの脳力を決して疑わないこと。実際にトライしてみれば、自分が思っている以上のことができる。
ルール3:仕事が得られなければ、頭を使って、生活を支えていくための他の方法を考えること。創意工夫が大切。
ルール4:自分の年齢に誇りを持つ。隠したり、偽ったりせずに、大いに利用すればよい。あなたの年齢は、若い人では絶対持てない貴重な財産であるということを忘れずに。
⑥空しい勝利には挑むな 議論に勝ってすべてを失うこともある(成功ノウハウその7)
自分を変えて人を動かす
ポイント
相手を敵に回して口論し、反駁すれば、時には勝利を得ることもあるだろう。だがそれは、空しい勝利だ。相手の行為を失ってしまうからである。
自分のことを考えるのをやめて、相手のことだけ考えてみましょう。
そういった時間を意識的に確保して、その時間は相手のことだけに集中して考えて見る。
これで、相手の視点、考えから感じる感情、気持ちがみえてきます。
成功ノウハウその7 小犬は常に人を動かす
ストーリー8
世界中に奥さん以外に一人も友人のいない嫌われ男性の話とその解決策。
成功ノウハウその7のポイント
人から興味を持ってもらいたいと思うならば、まず人に対して興味を抱くこと。ですから、自分のことを考えるのをやめ、自分のことを語るのをやめ、大した者だと思われようとしないこと。
こうすれば必ず人は動く<パート1>黄金律 D・カーネギー【実践ポイント】
実践ポイント
- 何時間でも話したいと思う時は相手の話をする
- 面接では私があなたに対して何ができるかを伝える
- 小犬になって人を動かす
こうすれば必ず人は動く<パート1>黄金律 D・カーネギー【感想】まとめ
パート1では、D・カーネギーの黄金律でもある「相手の立場になって考える」を基本とした、人とのコミュニケーションのあり方、人の動かし方について、書いてありました。
就職での面接対策、40歳以上の転職活動の悩み、友人が少ない悩み、等あらゆる日常的で身近な、問題、不安、悩みをシンプルかつ本質的に、解決していく方法が具体的に解説されています。
語り口調も難しくなく、わかりやすく、優しい表現で述べられているので、親近感を持って読み進めていくことができます。
こうすれば必ず人は動く<パート1>黄金律 D・カーネギー【感想】 評価ポイント
ポイント | 評価 |
---|---|
読みやすさ | |
実践しやすさ | |
知識の発見度 | |
構成 | |
総合 |
こうすれば必ず人は動く D・カーネギー 本の目次
本の目次
【こうすれば必ず人は動く D・カーネギー】
<第1章 人を非難する前にしておくべき心の手続き>
<第2章 あたり前のことをあたり前にして成功する方法>
<第3章 誰もあなたには関心がない>
<第4章 愚かなことで人を動かせば、破滅しかない>
<第5章 年齢は付加価値である とればとるほど価値は増す>
<第6章 空しい勝利には挑むな 議論に勝ってすべてを失うこともある>
<第7章 小が大に勝つ 敵対者を味方につける効果的な方法>
<第8章 ホワイトハウス・ギャングの教え 相手の波長に合わせて相手を支配する>
<第9章 友、遠方よりわざわざ来る ちょっとした方法が強力な磁石となって奇跡を生む>
<第10章 成功に占める「知識」の割合は15パーセントに過ぎない>
<第11章 相手の損害を教えて、相手からお払い箱となる方法>
<第12章 人に自信と勇気を与えて奇跡を起こす、まず失敗のない方法>
<第13章 苛酷な状況でも人は必ず立ち直る>
<第14章 事業を飛躍的に伸ばす魔法のようなノウハウ>
<第15章 難しい環境下で、人にあなたの望むことをさせる方法>
<第16章 凶悪な人間の心をも動かす驚くべき力>
<第17章 人生におけるあらゆる目標を達成できる方法>
<第18章 他人に言いにくいことを言いやすく転化する方法>
<第19章 自らの意思に反して納得させられた人の意見は全く変わらない>
<第20章 50万人の名前を記憶した男を直撃する>
<第21章 協力とエンスージアズム(熱意)を勝ち取る方法>
<第22章 人はなぜ好かれ、なぜ嫌われ、なぜ蔑まれるのか>
<第23章 人扱いで悩む人への福音 無理難題はこうして乗り越える>