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人生戦略の立て方を『35歳から「一生負けない」生き方』から学ぶ【感想】

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人生戦略の立て方を『35歳から「一生負けない」生き方』から学ぶ【感想】

30代、40代になり今後の仕事の方向性、これまでの仕事の成果等、本当に今のままでいいか考えたり、不安になることがあるかと思います。

自分はまじめにやってきたけど、成功できていない。これから何かで成功していきたい。
今回はそんな不安を解消してくれる本を紹介していきたいと思います。

人生戦略の立て方を学べる本【本の紹介】


著書:35歳から「一生、負けない」生き方 ランチェスター秘密の人生法則
著者:竹田陽一、栢野克己
発行所:株式会社経済界
発売日:2013年9月

<著者の紹介>
著者は中小企業向けの経営コンサルタントとして活躍する「ランチェスター法則※」の竹田陽一さん。
ランチェスター法則に基づいた、30人以下の中小企業向け「経営戦略教材」はDVD・CD商品として約200巻にものぼる。商品戦略、地域戦略、営業戦略、財務戦略など、ドラッカーと同じく経営全体を網羅している教材で、この分野では日本一です。
この教材を使用した勉強会「戦略社長塾」は、セミナーや講演会を含めると、この40年で10数万人が参加・卒業し、今も勉強継続中です。

※ランチェスター法則・経営戦略とは、企業経営ノウハウの一つ。第一次大戦時にイギリスのランチェスターが発案。元は軍事作戦モデルだが、その後経営戦略ともミックスされ現在のビジネスシーンでもよく用いられる。
・ランチェスター第1法則「一騎打ちの法則」 戦闘力=武器効率(質)×兵力数(量)
・ランチェスター第2法則「集中効果の法則」 戦闘力=武器効率(質)×兵力数の二乗(量)

この本は「人生戦略」。ジャンルとしては「自己啓発」「成功哲学」です。
世間では「楽して簡単すぐ儲かる」「一瞬で成功する」などの方法の本が溢れています。
しかし、仕事も勉強もスポーツも楽して簡単にすぐ成功なんてありえません。著者の教える成功方法は、「素質が普通の人が、人並み以上の実力をつけるには、人並み以上の努力を継続するしかない」というものです。

そして、その人並み以上の実力のつけかた、努力の効果的な方法を教えてくれるのがこの本になります。

こんな方におすすめ

  • 人生を逆転したい
  • 一般大衆より仕事人になりたい
  • まじめな人

 

人生戦略の立て方を要約【要約ポイント】

時間がキーポイント「Y=axの2乗+b」、35歳から天職に生きる方法

35歳からの人生は「Y=axの2乗+b」の公式であらわせる。
Y=人生、a=素質や才能(知識・能力)、x=時間、b=ストック(親から相続できる財産)
この式の中で普通の人が努力で大きく変えていくことができるのは「x=時間」です。
人生における競争条件の低い人が成功するには投入時間が重要になります。

参考

人生における競争条件の不利な人が、経済的に豊かになり、しかも、潜在能力を開発して自分にしかできない素晴らしい特技を身に付け、意義のある人生を送りたいと思うならば、時間を最大限に活用する以外、他に方法はないのです。はっきり言って、「残るチャンスは時間だけ」なのです。
幸い時間はストックがきかず、すべての人に対して平等に与えられている唯一の資源ですから、時間を積極的に活用すれば、逆転できる可能性はそれだけ高くなります。だからこそ「x」なのです。(P91)

全ての人に平等に与えられている資源は時間です。その資源をどのように活用するかはその人次第です。
この時間という資源を活用して作り上げられるのがその人の人生ということになります。
今の「働き方改革」や「同一労働同一賃金」の進展によって、この時間の使い方はさらに見直されていくと思います。

弱者の戦略は「一点集中でナンバーワン」

たとえ多くの時間を投入したとしても、あらゆる分野に手を広げるとその力が分散されてしまい、弱い力がますます弱くなってしまうことがあります。そのため、弱者の戦略である「一点集中でナンバーワン」を目指すことが大切です。

参考

決めた一つの目標に対して、年間で「必勝型(1日12時間)」の3200時間から「圧勝型(1日14時間)」の3700時間を、弱者の一点集中原則に従って、連続して投入することです。(P102)

そしてこの一点への「思い」を常にもって進んでいくことが重要です。
私の経験でこれまで、会社やスポーツの試合、商品の売れ筋などでも、予想や実力に反して、「この人が?」「このチームが?」「こんな商品が?」という人・チームが出世したり、商品がヒットしたりすることがありました。
そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
少し精神論的になって聞こえてしまうかもしれませんが、「思い」は大切です。
この本でもその気持ちの持ち方、姿勢を説明しています。

参考

弱者は本気でやる。本気でやると道が拓ける。なぜかというと、人は、お客さんというのは、本気になってる人を助けてくれるんですよ。本気は技能を超える。(P260)

35歳から人生大逆転するには「経営戦略」をマスターする

20代、30代まではガムシャラに働いて、結果に一喜一憂するということも多いと思います。また、自分にスキルがないことにあせって、ひたすらスキルの習得に時間と労力を費やす人もいると思います。その費やした時間や過程はどれも人生にとって大事なことだと思います。
しかし、人生大逆転するにはそこから、一段上がり俯瞰することが必要になってきます。
それがこの本でいう「戦術」と「戦略」を使い分けることです。スポーツでいうと戦術は選手で、戦略は監督。
30代までは選手として戦術をいろいろと考え、成果が出るように努力してきました。その後さらにビジネスを大きく成功させるには監督して戦略を考えていかなければなりません。
ビジネスとして成功させるには、自分だけではなく、ライバル、顧客の視点が不可欠です。

参考

富士山に登るとか、趣味は自分次第だが、仕事・ビジネス・経営はお客とライバルと自分との戦い。趣味とビジネスの難易度はケタ違い。だから、個人の自己啓発・人生戦略に加え、会社には自社・ライバル・顧客の三次元な経営戦略が必須(P243)

人生戦略の立て方を実践【実践ポイント】

実践ポイント

  • 決めた目標に500時間投入する(入門卒業の時間)
  • 朝7:30~9:00までの「ダイヤモンドの時間帯」を効果的に使う
  • 「戦術」(選手)と「戦略」(監督)を使い分ける。
  • 特定分野に10000時間投入すれば全国でもトップクラスになれる(弱者の戦略)

人生戦略の立て方【まとめ】

小手先のテクニックではなくて、シンプルかつ現実的な生き方で、成功を目指す方法だと感じました。実践していけば成功につながると思います。そのための時間投入の考え方、覚悟、エネルギーは不可欠です。でも自分の好きな分野であればそれを成し遂げることができます。
そして大きく成功するためには、戦術と戦略の使い方、意識して使い分ける必要があり、そこから人生大逆転の経営戦略をマスターしていくことになります。

 

本の目次

35歳が人生の〝中間点”だったのです
はじめに
第一章 35歳からの「自分探し」、44歳で天命を知る方法
第二章 竹田陽一の人生逆転物語
第三章 35歳からの自分経営法
第四章 35歳からの「一生、負けない」生き方
中小企業の成功戦略13ケ条
成功するビジネスマンの時間心得
おわりに

 

 

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