自分は正しいと思ってやっているが自分の思うようにならない、仕事や家庭で悩みがあり
問題が一向に解決しない、人生の勝者になりたい、
今回はそんな方に現実を知って人生の勝者になる方法がわかる本を紹介します。
史上最強の人生戦略マニュアル【本の紹介】
著書: 史上最強の人生戦略マニュアル【新装版】
著者:フィリップ・マグロー
訳者:勝間和代
発行所:中央精版印刷株式会社
発売日:2015年5月
<著者の紹介>
著者は20年以上にわたって戦略的人生設計の分野を研究してきたアメリカのコンサルタント。心理学博士。臨床心理学や行動科学の豊富な知識を持ち、人間心理の第一人者として知られる。
米国有数の訴訟コンサルタント会社コートルーム・サイエンシェス(法廷科学)の共同設立者兼社長。心理学の知識を法廷で応用する技術を弁護士に伝授して成功を収める。
その後、テレビのトーク番組の司会者に転身し、「ドクター・フィル」の愛称で絶大な人気を得る。番組では家庭内暴力やいじめ、薬物依存症などの社会的問題に積極的に取り組んでいる。
8冊の著書のうち7冊が「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラーになる。39か国語に翻訳されて累計発行部数は約3300万部におよぶ。経済誌「フォーブス」(2013年度版)が選ぶ「最も稼いだセレブ(男女)」の15位(約72億円)にランクインするなど、全米で大活躍している。
本書は人生戦略を立てる上での方法を、精神論ではなく、個別具体的なマニュアルとして作成されています。そして単なる読みものではなく、ワークブックになっているので、本を読み進める時には、紙とペンを使って、18ある課題を自分自身について書き起こしながらアウトプットしていくことで明確に人生戦略をたてていくことができます。
訳者の勝間和代さんはもっとも影響を受けた本の一つであると言っています。
自分が正しければ、問題は自然と解決するはずといった誤った思い込みに気づき、自分の人生のコントロール権を取り戻すことができた本ということなのです。
こんな人におすすめ
- 人生戦略をワークブック形式で進め現実主義者になりたい人
- 成功している人の決めてとなる共通項を知りたい人
- 仕事や家庭での悩みを解決し、人生の勝者になりたい人
史上最強の人生戦略マニュアルを要約【要約ポイント】
この人生の勝者たちはゲームのルールを知り、計画を立てている。
戦略的に生きるテクニックが必要
人生は法廷と同じように、世間の中で何かを成し遂げようとする時、または競争がはじまる時、戦略をたてて挑む必要があります。
そのためには、自分の問題をよく知り、深く掘り下げて理解する必要がでてきます。
そうすれば人生を変えていくことは可能になるのです。
本書では、自分自身の人生に責任を持つことがまず一番重要な基礎としています。
そして、そこから目的と戦略をもって取り組んでいくことで、自分の求める人生を手に入れていくことができるとしています。
人生の勝者たちはみな、このゲームのルールをよく知り、計画を立てて実行しています。
戦略的に生きるにはテクニックが必要で、この複雑の現代の世の中を生きていく時、これを知らないことは読み書きができないのと同じとういうことになります。
参考
「私は本当に、自分が望むところに向かっているのだろうか? それともたださまよっているだけなのだろうか?」。 「今日私がしていることは、本当に私がしたいと思っていることなのだろうか? それとも、昨日も同じことをしたから、今もそうしているだけなのだろうか?」。 「私が手に入れたものは、本当に自分が求めているものだろうか? それとも、簡単で安全で、私が本当に求めていたものほど恐ろしいものではないから、これで我慢しているのだろうか?」
参考
《課題1》 書き出してほしい。心の奥では問題だとわかっていながら認めていない、あるいはとにかく辛すぎて避けていることは何か?
人生の勝者になるかならないかは、あなたの選択次第。
ここで、難しい行動や、質問など考えず一つだけこの本での約束事となるルールがあります。それは「知らぬが仏」という考えはしないということです。
こうした考えかたを持って生きていく中での選択や行動は、心の平和や喜びではなく、痛みや恐怖をもたらすことになります。
そして2つの真実があります。一つは、あなたが必要なものをすでに持っていて、真実を見つけて戦略を立てるのに必要な努力をするだけの価値がある人間だということ。もう一つは、誰もあなたの代わりをつとめてくれないということ。
この約束事を守り、2つの真実を知ったうえで、自分自身と現実を深く掘り下げていくことになります。
その中で、必要な情報や技術を知っていくことができるようになります。
望む結果を出すのに必要な情報や技術がないままにすると、必ず「人生の法則」に背くことになります。
どういう行動をとるとどういう結果になるか、という戦略を持っていなかったり、ゲームのルールを理解していないと成功することは難しいです。
この戦略を持っていて、ゲームのルールを理解している人と競争した時、あなたがルールも知らず戦略もないとすると勝負にすらならない。カモられるだけです。さらに、こうした人生の仕組みを知らないと、権力者と衝突することすらありえます。
こうしたことを避けて、質の高い人生をおくるために、必要な技能があります。
それは人生の因果関係を理解し、コントロールする技能です。
つまり、自分や他人がなぜそのような行動をとっているのか、なぜ行動しないのか、その理由を知ることです。
こうした知識は、人生の競争の中で、信じられないほど役に立つ武器になります。
そして、こうした知識や技能は、世界を動かしている人生の成功している人たちが知っている技能になります。
参考
あなたの世界を動かしている人たちのことを。ビジネスや政治、スポーツや愛、あるいは人生全般において成功している人たちのことを。こうした人たちは十中八九、 自分がしてほしいこと、あるいはしてもらう必要があることを相手にやらせる術を知っている。彼らはどのボタンを押せば、人々を自分が望む方向に向かわせ、自分のアイデアや価値観、信念を取り入れさせることができるか、わかっているのだ。
参考
ゲームのルールと、どこに圧力をかければ結果を引き出せるかを心得ていれば、勝つのに必要な支配力を持てる。どういう行動をとればどういう結果になるかわかっていれば、失敗も減る。そして勝者になるのだ。
参考
問題は、人生というゲームでの成功という話になると、遊び方はもちろんのこと、 あなたにルールを教えてくれる人が誰もいない ということだ。
どんな目標を設定する場合も、それをはっきり特定する必要がある
あなたは「ものがわかっている」か「ものがわかっていない」のどちらかになります。ものがわかっていない最悪のかたちは、わかっていないのにわかっていると思い込むことです。
この本でしきりに言われる、自分の責任を認めるとは、自分自身に次ぎのような質問をすることになります。
「私のどんな行動が、ああいう結果を可能にしたのか?」「私は、大事な警戒信号を見逃したのだろうか?」「私は自分が何を望んでいるのか、はっきりわかっていなかったのだろうか?」
こうして、思考していく過程で、人生を設計していきます。求める結果を得るための戦略を立てていきます。
自分の責任を認めることは、この戦略の基本であり、責任を認めるかどうかで、戦略が成功するか失敗するかが決まります。
参考
人生を今のような状態にしている「人生の法則」を理解すれば、すぐにあなたは自分に言うようになるだろう。「私の人生はこうなるべくしてなったのだ。自分がなぜ鬱病なのか、その理由がわかる。なぜアルコール依存症なのか、理由がわかる。なぜ三度も結婚したのか、理由がわかる。なぜ好きでもない仕事をずっと続けているのか、理由がわかる。
参考
そういうわけで、 人生であなたがとった行動や選択が失敗であれば、あなたは責められるべきだと言っているのではない。私はただ、あなたが選択をして、その行動をとったのだから、結果に対して責任があるのはあなただけだ ということを、認識してくれと求めているだけだ。
参考
否認とその根底にある知覚的防衛は、あなたには想像もできないほどさまざまなかたちで、あなたの人生に影響を与えている。 時が経つにつれて問題がいい方向に向かうことはない。 自分が認めていないことは変えられない。そして、 あなたが認めていないことは、あなたがそれを認めるまで悪化していくだろう。
自分の望みが何か具体的に特定できなければ、立ち上がって要求することはできないだろう
自分自身を積極的に管理していく
勝つ人というのは、目的と意味のある行動をとる。考えるだけでは終わらないということです。
そして、この精神と行動を支えるのが「人生の決断」になります。
この人生の決断は、主に自分がどういう人間かを決めることになります。
ここで注意しないといけないのは、過去の出来事によって作られたフィルターを通してのみ、世の中を見続けると、過去が自分の現在と未来の両方を支配していることを、自分で許していることになり失敗します。
もしこのフィルターが、否定的信念にもとづくものであれば、自分には目標を達成できないとささやく信念を引きづることになり、競争をする前からあなたは負けが決まっていることになります。
現実なんてない。あるのは認識だけ。自分の認識を新しいものにし、過去ではなく事実に基づいたものにしましょう。
そこで、自分自身を積極的に管理していく必要があります。自分の中にもう一人の自分がいて、いっぽうがいっぽうを管理する。「人生の管理者」として、自分自身の面倒をよくみて、自分はかけがえのない大切な人間だと理解しながら管理していかなければなりません。
こうして、導かれた人生の決断によって、目標を設定し自分の求めるものを特定します。
例えば、いい車やいい仕事を得たいというのが、自分の求めるものだと考えたとします。
しかし、なぜいい車やいい仕事を得たいのかと問われた時、それを得ることによって得られる感情を求めていることに気づきます。
それに気づけば、目標は、物や出来事から、それに関連する感情に変わります。
参考
あなたが管理している人生は、あなた自身のものだ。あなたが管理している人生の感情面、社会面、精神面、身体面 ── これらはすべてあなた自身のものだ。 目的を持って管理しよう。知識を持って管理しよう。どんな選択をするかで、あなたの心の状態が決まる。目的と知識を持って選択すれば、あなたは望むものを手に入れられるだろう。
参考
ここで考慮に入れるべき厳しい真実がもう一つある。自分が心から望むものを特定するのは、それを手に入れるための基本であるため、心して答えを出さなければならないということだ。
参考
どんな目標を設定する場合も、それをはっきり特定する必要がある。求めるものに向かっている時には、つねにそのことを意識するくらい、自分の欲求を知り尽くしていなければならない。
目標を達成するには、意思の力ではなく、戦略と計画、環境設定に頼る。
「北極星」となるものを書いていく
目標を達成する手段が、10通りある場合は、1通りしかない時よりもチャンスが大きく広がります。
そのため、目標を達成するための手段を、限定することよりも、手段を増やすことの方が達成する確率は上がることになります。
そこで人生全体を評価していくためにワークシートを作っていきます。
人生の次元を5つに分類すると、個人面、対人関係面、仕事面、家庭面、精神面の各分野に分けられます。
そして、この5つについて、これまでの苦労と成果について書きだしてみましょう。
書き出してみると、自分の苦労している分野や、成果が出ている分野などが分かってくるので心が少し楽になります。また、特定の分野に集中していることや、一つの分野だけはうまくいっていることが多くあるなどといったケースもあるでしょう。
その後、書き出した項目について、人生における優先順位をつけていきます。
そして目標と照らし合わせて緊急度が高いものと低いものを把握していきます。
最後に自分のプロフィールを書いていきます。目標を達成したら自分がどのように見え、どのように感じるか、いわば自分の「北極星」となるものを書いていくのです。
自分を正しい方向に向かわせ続けるイメージを作るのです。
このドラマチックな劇の舞台は、あなたの人生で、主役はあなたです。劇の台本を書くようなイメージでこのプロフィールを書いていくことをおすすめします。
これで準備完了です。
参考
だが、「人生」という言葉は、「幸せ」という言葉と同じくらい大ざっぱで曖昧だと、理解することが大切だ。だから、「幸せな人生を送りたい」と言うのは、大ざっぱすぎてまったく意味をなさない。
参考
このように、まずは自分のことよりも、相手の幸福のために話し、ふるまうこと。それを私は「愛対意識」と呼んでいます。 テクニックに限界はあっても、相手のことを思う「愛対意識」に限界はありません
参考
・現実と理想にどれほどのギャップがあるか自問する。著しくかけ離れているだろうか? それとも差はわずか、あるいはほどほどだろうか? ・問題を抱えているのは、人生の一、二の分野に集中しているだろうか? それとも、さまざまな分野に分散しているだろうか? ・あなたの判断や否定的信念のテーマは何か? つまり、状況に関わらず、一貫して自分に言い聞かせがちなことがあるか? ・自信喪失や自己嫌悪にかられているだろうか? ・あなたに特徴的な感情は何か? 怒り、恐怖、苦痛などだろ
参考
これで、人生に段階的で有意義な変化を起こしはじめる準備ができた。あなたは無知なわけではなく、知識を持っているだろうから、この難業に取り組むにあたっては、弱い立場ではなく強い立場で取りかかれるだろう。あなたは、一〇の人生の法則について適切な知識を持っているし、自分自身についても適切な知識を持っている。
自分の「公式」を見つけ、あなただけの必勝の性格を引き出す方法
本書の最後の章では、職業や社会的地位に関係なく、すべての勝者に共通する特性を例としていくつかあげられています。
一つは著者の妻の話です。
彼女は世界級チャンピオンと同じ特性と情熱を持っているのです。
どこの誰にも負けないくらい、情熱とビジョン、行動でもって自分のゲームをしているのです。愛情豊かな母として、家族の要となって行動しているのです。
このように自分自身を考えたことはあまりないでしょう。
しかし、これは事実の問題ではなく認識の問題です。誰でもスターになることができ、自分の人生のチャンピオンになることができます。
これこそが、あなたが求め、生きるべき真実なのです。
立ち止まって周りを見てみると、思っていたよりも近くに偉大な人間がいるかもしれません。
もう一つはタクシー運転手のアンディーの話です。
彼の目標は5年後に自分のタクシー会社を持つことです。そして人生のビジョンを持ち、自分の意のままにできる単純な手段で情熱を持って目標を追いかけています。
車の中で著者が見せてもらった計画は、単語のスペルが間違っていたし、手書きだったが、著者がなるほどと思える内容であった。よく計算され、先々のことも考えられ、期限と明確な成果の基準も決められていた。彼はビジョンと情熱をもっていた。
そして著書は、彼にうまくいくと確信していると告げた。
アンディーのような人間がこの世の中に存在し、アンディーのような仕事をしていることを感謝しなければなりません。そうしないと、自分はかなりの大物だと考えている人間は、実に困ったことになるでしょう。
このように現状や仕事が何であろうと、学校の成績がどの程度であろうと、「人生の法則」に従い、成功の公式の要点を自分の中に取り込めば、あなたも人生の勝者になれます。
人生の勝者になる、ならないは、あなたの選択次第です。
参考
「幸せになる」というのは目標ではない。これは出来事でも行動でもないからだ。目標を見つけるなら、こういった曖昧さは禁物である。 幸せになりたいなら、幸せを「定義」しなければならない。
参考
・自分の「公式」を見つけ、あなただけの必勝の性格を引き出す方法。これによって、あなたの人生は「注文設計」される ・成功と失敗をバネにして、現実の世界でうまくいく、あなただけの人生戦略を立てる方法 ・職業や社会的地位に関係なく、すべての勝者に共通すること。世界クラスの本物の勝者に見られる、非常に個人的で具体的な考え抜かれた戦略や特徴、行動
参考
マイケルやシェリルが「コートを走り回る」のに対して、ロビンは隣近所との自動車相乗りシステムで走り回る。マイケル・ジョーダンがチームの要であるのとまったく同じように、ロビンは愛情豊かな母として妻として、家族の要となっている。彼女は、良い時も悪い時も、威厳をもって質の高い人生を送っている。彼女には、家族のための計画がある。
参考
アンディーはチャンピオンであり、人生の勝者だった。彼は今の人生に誇りを持ち、自分が置かれた環境で立派に花を咲かせていた。国会議員やアメリカの産業界、そして他の分野にたずさわるすべての人は、アンディーから多くのことを学べる。少なくとも私は学んだ。
史上最強の人生戦略マニュアル【実践ポイント】
実践ポイント
- 自分が望むものを特定し要求する
- 目標設定の七つのステップで目標を設定する
- 「人生の法則」に従い、自分の公式を見つけて人生の勝者になる
史上最強の人生戦略マニュアル【まとめ】
本書の前半部分の実践で、自分の現実と考えを深く知り、後半部分から人生全体の評価、目標設定に入っていくことになります。
ボリューム的にも結構あるので、正直前半は自分にとっては少しぼやけてしまい、筆者の意図がつかみづらかったところもありましたが、後半から急にこれまで読み進めてきたがことがクリアになっていきました。
特に「第13章 目標設定の七つのステップ」「第14章 自分の公式を見つけよう」まで読んでいくと前半部分とつながってきて、読み終わった後は、発見と感動で自然と目に涙があふれてきて胸が熱くなりました。
本書は、一度読んで終わりにするのではなく、これから大きな問題に直面した時に、この本に戻ってきて、自分を掘り下げて問題解決の糸口を見つけることができることを頭の片隅にでもおいておくといいです。
本の目次
プロローグ
第1章 問題がひとりでに解決することは、絶対にない
第2章 本当に生きるということ
第3章 自分の選択と態度に焦点をあてる
第4章 「見返り」が行動を支配している
第5章 問題は、あなたが認めるまで悪化していく
第6章 違うことを「する」
第7章 過去の出来事を言い訳にしない
第8章 今すぐに人生計画を立てる
第9章 見返りを断つ
第10章 憎しみはあなたの心を変えてしまう
第11章 あなたのゴールラインはどこか?
第12章 ガイドつき人生の旅
第13章 目標設定の七つのステップ
第14章 自分の公式を見つけよう
人生を変えるには、「努力」と「意欲」が不可欠
あなただけの公式を見つけよう
成功例を徹底的に研究しよう
成功者が必ず持っている一〇の要素
成功の要素は誰もが持っている
アンディーが人生の勝者となれた理由